実践キャリアネット

【会員コラム-No. 6】(キャリアネット通信2023-No. 1)

今回は、会員の方にご執筆いただいた「チャリティ・イベント『ウクライナへの祈りのコンサート』」のコラムになります。

昨年12月1日(木)に、国連ウィメン日本協会主催で、東京ウィメンズプラザホールで開催された「カテリーナさんが奏でる ウクライナへの祈りコンサート」へ行ってきました。
国連の定める「女性に対する暴力撤廃週間」のチャリティコンサートでした。
会場には、ウクライナ大使がいらっしゃっており、コンサートの前に、現在のウクライナの状況と女性兵士について、お話をされました。

カテリーナさんは、現在、日本に2人しかいない、ウクライナの民族楽器バンドゥーラ奏者の1人です。
生後30日の時にチェルノブイリ原発事故で被災し、一家が町から強制退去させられ、移住先の周囲の子どもに、放射能がうつるから嫌と言われたこともあるそうです。
その後、被災した子どもたちの音楽団に入団し、多くの海外公演に参加されています。
コンサートで何度か日本に来ているうちに、日本に惹かれ、19歳の時に音楽活動の拠点を東京に移し、現在は、ウクライナ料理や文化、音楽などを紹介しながらイベントを開催して、メディアでも幅広くご活躍されています。

バンドゥーラは、弦の数は約60本、重さは約8キロで、結構大きな弦楽器でした。
昔は目の不自由な人が使っていて、日本の琵琶と似ていると、お話されていました。
椅子に座って膝の上にバンドゥーラを乗せて、高音を右手、低音を左手で弾き、弦を押さえないで弾きます。
ピアノの白と黒の鍵盤のようなものだそうです。

今回のコンサートでは、日本の歌『ふるさと』『翼をください』も聴くことができました。
カテリーナさんのなめらかなボーカルが、とても澄んでいて綺麗でした。
とにかく心のこもっている歌声が、胸に響きました。

ウクライナ大使のお話を聴いて、戦争が起きていることだけでも大変なのに、女性であることで、さらに引き受けてしまうものがあることが、ニュースよりもリアルでした。
カテリーナさんの演奏や歌からは、故郷への想いがよく伝わってきて、現在のウクライナの人々との絆を感じました。
戦争の少しでも早い終結を、心から願っております。(YY)