実践キャリアネット

【会員コラム-No. 40】(キャリアネット通信 2025-No. 12)


「家庭科教育」に携わって

家庭科教員に興味をあまり持っていなかった人が、なんと、公立中学校家庭科教員を37年間続け退職後、初任者指導教員8年、大学非常勤教員6年を続けてこられました。家の環境で辞められないこともありましたが、素敵な方との出会いが、私をここまで導いてくれることになりました。今では授業を創ることが趣味であり、生きがいになっています。

日本の家庭科は、小中高で必修科目であるため全ての国民が学ぶことができるのですが、なんとそのような国は、世界で唯一日本だけなのです。教える内容も、調理、裁縫等で普遍的に教える内容と家族や生活を取り巻く環境等の社会変化に対応し変化してきています。指導する時間数も各学年、週3時間から、現在は週1時間、3年生については週0.5時間になり、教育課題が増えすぎた等の様々な理由から最もしわ寄せをされている教科といえます。

私が特に取り組んでいる内容は「保育」です。大学時代に専門的に学ぶことが少ないため、苦手に感じる教員が多い領域です。私もそうでした。しかし我が子を育てる中で、家族の問題は外からは見えにくいまま進み、悩みを打ち明けられずにいる人がいることに気付きました。今いる生徒を含めて支援したいという気持ちになりました。そして、中学の「保育」で何を教えたら良いのかについて考え、授業を創り始めていきました。幸い、東京学芸大学の倉持清美教授のチームに入れていただき、たくさんの授業を学会で発表させていただくことができました。例えば、発達心理を取り入れた授業が、生徒だけでなく、幼稚園生の親や中学の保護者にも効果があるかどうかを確かめるために、一緒に受ける授業を設定したりしました。最近では、これから増えていくだろう多様な家族に対しての理解を広めるために、「100冊の家族を扱った絵本」を活用した授業を創りました。この授業は、実践女子大学被服学科卒業のS先生と一緒に苦労しながら完成することが出来ました。

今年で70才になり、締めくくりをする年になりましたが、幸せな家族・家庭づくりに関係する授業づくりのアイデアが1つ思い浮かんでしまったので、授業づくりが出来たら嬉しいと思っております。
実践女子大学被服学科卒 K.K.(キャリアネット会員)