会員コラム-No.47(2026-No7)
「誘われたら乗ってみる」
最近、私の周辺で小さな変化が生じている。きっかけは、誘われたら乗ってみることにしたからだろうか。初めて出席した支部会では、大学卒業以来まったく会うことのなかった同級生と再会した。さらに支部長の引継ぎを打診され、さる5月の総会では実践キャリアネットへのお誘いもいただいた。振り返れば、そのすべてが実践女子学園とのご縁から始まっているのが、なんだか興味深い。
結局のところ、支部長の大役は引き受けていない。地方支部は大方の場合、会員不足という難題を抱えている。長らく運営されてきた支部長から新顔の私に唐突に交代したところで、ただでさえ先細りの支部会が存続するとは思えない。かといって、支部長を孤立無援の状態で放置するのは忍びない。そんな折に、支部長と一緒に、元宝塚・初風緑さんの講演会へ出掛けた。同窓生の初風さんは縁あって岐阜県恵那市の親善大使を務めていらっしゃる。名古屋圏の地方都市での講演会だったが、はるばる恵那市からも関係者の皆様が聴講に訪れていた。
恥ずかしながら、私はここで初めて、「下田歌子―恵那市―岩村―顕彰碑―岩村友好団体」という存在や繋がりを知った。歌子先生についてほとんど知らずに過ごしてきたことを恥ずかしく思うと同時に、ぜひ岩村を訪ねてみたいという気持ちが強くなった。きっと私と同じような卒業生も少なくないのではないだろうか。そう考えたことがきっかけで、支部長と再会した同級生と3人で岩村を視察した。今年4月のことだ。現地では、佐藤一斎研究の傍ら下田歌子研究もなさり、かつ実践女子学園親善大使を務めてくださる鈴木先生より、歌子先生についての講義を賜った。
噂のみで知っていた下田歌子像が大きく変わった。私自身、歌子先生について断片的な情報しか持たず、どこかスキャンダラスな印象ばかりが先行していた。実際は、そんな薄っぺらな女性であるはずがなかった。せめて学園出身者は本来の歌子先生を知る機会が必要だと切に感じた。故郷・岩村には、歌子先生の人物像を自然と思い描かせる確かな空気があった。
岩村は、一部の同窓生だけが知っているには惜しい場所だ。できれば同窓の皆様お一人おひとりがこの地を訪れ、様々に思いを馳せる機会が欲しい。それは実践女子学園の底力になるのではないか。学園に集う学生たちとの絆を育むことになるのではないか。
こんな風に考え始め、愛知県支部・岐阜県支部合同の下部組織「あやにしきの会」を設置して、毎年恒例の岩村研修旅行を催行することにした。今年は、他県の実践桜会員に呼び掛ける第一回目の研修旅行となる。これから試行錯誤を繰り返しつつ長く続けられる名物研修旅行に育てば、学祖の恩に少しでも報いることができるだろうか。
S.H(キャアリアネット会員)
